近頃YouTubeの「だいチャンネル」というのにハマっています。
主にはご飯を作って食べたりしている日常チャンネルです。
最初とにかくボロい家のサムネが印象的で気になって見てみたのですが、、、止まらないお菓子のように見てしまい、結局あがってる動画を3日ほどかけて全部見てしまいました。
この方すごい繊細な魅力があって癒されます。
見かけは男臭い感じなのですが、ちゃんとご飯を毎食手作りしてよく食べて、散歩をしたり、読書をしたり、ゲームしたり、お金をかけずともちゃんと満たされた1日をおくっている。
家族と仲が良いのもまた癒される、、
このままそっとしておきたい。
だいチャンネルを見ていると小川洋子さんの短編に出てくる「槍投げの青年」を連想します。
この小説の主人公は未亡人で単調な仕事を何年も続けていて毎日変わらない日々をおくっているのですが、ある日通勤電車にすごく長い棒を持った青年が乗り込んでくるところから話が始まります。
この青年が気になった主人公は初めて仮病を使って仕事を休みその青年を追いかけます。
追いかけていると住宅街に突然だだっ広い競技場がありその青年はそこでひたすら槍投げの練習をします。
その様子を最後まで主人公は見続けます。
いつもと変わらない日々に戻った未亡人ですが、未亡人にとってこの青年を見た後ではもう見ていない時には戻れないほどの大きな存在になります。
この主人公と同じように元気がない時や寂しい時に広い球技場、青空の下、青年が逞しい腕で槍を投げ続けてくれているところを想像すると私もなんだか元気が出てきます。
なんとなく、この槍投げの青年とだいさんを見た時の感覚に繋がるものを感じています。